研修会に県内から30⼈が参加 滋賀県では、「平成21年度滋賀県⾃主防災組織リーダー
研修会」を東近江市にある滋賀県消防学校を会場に、平成
22年1⽉14⽇(⽊)、15⽇(⾦)の2⽇間の⽇程で開
催しました。
この研修会は、防災に関する知識や技術を習得していただ
くことにより、⼤規模災害発⽣時に県内各地域の⾃主防災組
織が迅速・的確に活動できるよう、リーダーとして活躍でき
る⼈材の育成を図ることを目的に、⾃主防災組織、⾃治会な
どの役員の⽅を対象として、(財)⽇本防⽕協会と滋賀県の
主催で⾏ったもので、県内から30⼈が参加しました。
応急⼿当講習(⼼肺蘇⽣法) 1⽇目は、県防災危機管理局 ⼩林副局⻑のあいさつ、研
修⽇程等の説明の後、県の防災危機管理局の職員を講師に
「⾃主防災組織の活動について」の講義から研修を開始、滋
賀県での過去の災害や想定される地震、家具固定の⽅法など
防災対策に関する基礎的な知識の説明をはじめ、先進地域で
の⾃主防災組織活動の事例紹介などが⾏われました。
午後からは消防学校教官を講師に「救出訓練」「応急⼿
当・救命講習」の実技研修を⾏いました。倒壊した⽊造家屋
に閉じこめられた⼈をジャッキや角材などを使い、10名ず
つチームとなってリーダーの指⽰のもと共同しての救出活
動、担架による要救助者の搬送、⽌⾎法やAEDの使⽤についての講習などが実施され、参加者は真
剣な表情で取り組んでいました。
実技訓練終了後、途中⼣⾷を挟みながら、6班に分かれて「避難所HUG(ハグ)」を実施しまし
た。これは⼤規模災害発⽣時に⾃主防災組織が直⾯すると思われる、避難所運営をカードゲーム形式
で体験できるものです。参加者同⼠の会話も弾み、⼤いに盛り上がりました。
DIG演習に取組む参加者 2⽇目は、⼭⼝⼤学⼤学院の瀧本浩⼀准教授とNPO法⼈
ぼうぼうネットの⼭⼝隆宏理事の指導のもと、「災害図上訓
練DIG」を実施しました。最初に1時間程度、⾃主防災活
動に関して知⼰に富んだお話をいただいた後、消防学校周辺
(東近江市神郷町)の住宅地図を畳2畳程度につなげたもの
に、この地域の特性である「避難所も含め全⾯が愛知川の浸
⽔想定区域にある」ことを念頭に置きつつ、地域の道路や河
川・⽔路の状況、避難所や避難場所、消⽕栓、病院などの災
害時に頼りになる施設や設備などを地図上に⾊分けして書き
込みながら基本地図を作成しました。
⼀通り作成した後、まち歩きを実施。神郷町各所から避難
所までの道路をグループ別に⼿分けして歩き、地図からでは
判らない地域に潜む危険箇所や注意点を確認し合いデジカメで撮影し帰校後に気づいたことを発表、参加者は皆熱⼼に取
り組んでいました。
京都市市⺠防災センターで消⽕体験 研修プログラムの最後は、バスに乗り込み消防学校を出
発、京都市市⺠防災センターの⾒学へ向かいました。2班に
分かれ地震体験に始まり、煙路体験、⽔消⽕器での消⽕体験
などを⾏いました。参加者は⽕災時、煙によって視界を失う
と避難⾏動が著しく困難になること、激しい地震動ではとに
かく頭を守ることと脱出⼝の確保が重要になることなど、改
めて突然の災害時に求められる⾏動を再確認するとともに、
事前の防災対策の必要性を痛感されていました。
研修の締めとして閉講式を市⺠防災センターのロビーで実施、修了証を各参加者に⼿渡され、2⽇
間の研修を終えました。
この研修は1泊2⽇の宿泊研修であり、⾷事や就寝前の⾃由時間などにおいても参加者同⼠の交流
や意⾒交換が活発にされていました。参加者の皆様には今後、本研修の成果を踏まえ各地域での⾃主
防災活動に、より⼀層取り組んでいただくことを期待しています。